名誉ある敗戦
名将は両軍の手によって5度宙を舞った。
野村監督、本当にご苦労さまでした。
田尾監督の指揮のもとに50年ぶりのプロ野球新参入した楽天だけど、初年度97敗という結果を残してしまったために、指揮能力不足と判断され、田尾監督は契約期間を消化しないままに球団を去ることになった。
田尾監督解雇のニュースに、ファンは署名活動を行い続投を懇願したが球団はそれを受け入れず、野村監督を指揮官に迎えると発表した。
多くの人はその選択肢を非難し、あのじじいになにができるんだ!といった発言をしていた。
しかし、野村監督は今年楽天をリーグ2位の結果に導き、スポーツニュースではぼやきのコーナーまで作り上げ、楽天をプロ野球の中心に限りなく近いところまで運んでくれた。
思い入れがあるとはいえ、僕は自信を持って言える。
ここ数年セリーグよりもパリーグが面白い。そして、そのパリーグを本当に面白くしたのは間違いなく楽天だ。
ここ数年、シーズン途中まで上位を走るけど、交流戦をきっかけに息切れしてしまい、そのままズルズルと順位を下げて行っていた。
去年あたりからだいぶペース配分が出来てはいたんだけど、今年は良い意味で調子に乗っていたチームは、シーズン途中での野村監督解任のニュースに奮起し、クライマックスシーズン出場となった。
しかも、主催興業がうてる2位通過で。
野村監督自身が、王、長嶋、両プロ野球の大スターに対し、自身を月見草とたとえていたけど、ここ数年は間違いなく太陽の陽を真正面から受け止めていたひまわりだったに違いない。
しかも、太陽はひまわりを正面から照らそうとしたにもかかわらず、照れ笑いしながらそっぽを向くひまわりに徹していた。
2010シーズン。
誰が時期楽天の監督になるのかは分からないけど、大変だろうな。
野村イズムをたたき込まれたナインと、ファンからの期待。そして何よりも今以上の結果を求められるファンの肥えた目。
僕は、誰が監督になっても楽天を応援するけど、創立5年目にしてリーグ2位に導いた野村監督にはやっぱり敬意を表したいと思う。
プロ野球界にはたくさんのスターがいたけど、間違いなく野村監督はその一人だ。
その証拠に、たった今まで闘っていたチーム両軍の手で5度宙に舞ったのだから。