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「芸の為なら女房も泣かす」

岡千秋/岡千秋の世界 浪花恋しぐれ」なんて唄、今の若い人達は知らないんだろうなぁ、演歌だしな。
男の夢に黙って付いて行く事が女房に求められていた時代の歌。
 
今の世の中なら「だまって付いてこい!」なんて言ったら「どうぞご勝手に。」なんて言われて、あげく今までに見せたことの無い笑顔で見送られるのがオチだろう。
 
まぁ、そこを理解出来ないような女房ならこっちがねがいさげなのだが・・・
 
さて「男の夢に黙って付いて行く」のは女房だけではないらしい。
いやむしろ男の方がそういう場面、多いかもしれない。
 
先に挙げた歌、芸を研くためきっと師匠には絶対服従だろうし、その師匠に馬鹿にされようとも絶対に家では見せない様なご機嫌取りなんかもするだろう。
腹では「おまえの芸は時代遅れなんだよ!」という気持ちをぐっと堪えて。
 
仕事の現場でも全く同じで、ぐっと堪えて接しなくてはいけない事が多くある。
顧客、上司、他部署。
 
ビジネスである以上、収益を前提とした議論の場合は上司、部下の差はあまり必要ない。
若いやつを馬鹿にすることなく、むしろ引き出す位の懐を持つ上司。
実に当たり前の姿だ、それが「整った環境を有する企業」ならば・・・
 
しかしながらビジネスを語るうちに夢を語り始められるとこちらは困る。
 
「あの、それは今回のプロジェクトに必要な用件ですか?」
「いやいや、将来的にだよ、将来的に!」
 
チームの目標が失われる瞬間だ。
 
代筆屋 ましてやそれを紙にまとめる必要がある場合はたちが悪い。
言ってしまえばラブレターの代筆なわけで、興味無い女へ他人の想いを伝えることなんてできるもんか。
しかし「師匠への絶対服従」の盃を交わしたからには興味無い女を落とす努力に協力しなくてはいけない。
 
高校時代なんかはその代筆してたやつが結局その女とくっついたりして男の友情が壊れたりしたよね、自分もそうだったよ(笑)
 
でも今は形を変えて他人のラブレターを代筆する必要が出て来た。
しかも今回は自分がくっついて、且つ友情を深めていかなくてはならないと言うミッション付き。

「芸のためなら女房も泣かす」
僕はまだまだ添い遂げなくてはいけない立場。
 
さぁ、今度の女を落とすのは大変だぞ!
でも妙に自分のモチベーションが上がっていたりもして、なぜかしら嬉しかったりもしている。
「これから起きる」のではなく「これから起こす」ってところが理由かもな。

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